Imagingによるbiasの変化と、pinpoint OAS重要性


豊岡病院 循環器内科 
山本 哲也 氏

CASE
症 例

CAG

RCA distalの高度石灰化狭窄病変

IVUS imaging

IVUSでは8時方向からPD枝がはいいてくる。
PreのIVUSではaの部位のみlipid plaqueを認め削ることでdistal embolismのリスクがあり、そのほかは270度の偏心性石灰化であるがwire biasは良好。
OAS low speedによる引きを赤線の区間行う方針とした。

OAS low3回 造影上の切削区間の確認

末梢病変であるがOASはGlide Assistで容易にdeliveryできた

OAS引きはじめ

OAS終点

IVUS after OAS low speed 3回

IVUS imaging after low speed 3回

OAS low speedによる引きのsandingを3回行いIVUSを確認するとa-cでは心筋側側へのOASによる良好なbias変化と、それに伴いdの健常側への危険なbias変化を認めた。
そのためcでIVUSマーキングを行い、その点より引きで赤線のpinpoint OAS high speedを行い、dに関してはinjury回避のためにOASを当てない方針とした。

pinpoint OAS

しっかりIVUSマーキングした安全な位置から、造影で確認してOASの引きを繰り返す

IVUS マーキング

OAS開始点

IVUS after OAS high speed 3回

IVUS imaging after high speed 3回

a,b,cはさらに石灰化に食い込み、石灰化量は減少。
それに伴いdではbiasがさらにtentingのIVUS所見にへんかしhigh injury riskと思われた。
引き続き造影で確認してpinpointで引きのOAS high speedを3回さらに追加のためcでIVUSマーキングを行い、その点より引きで赤線のpinpoint OAS high speedを行い、dに関してはinjury回避のためにOASを当てない方針とした。

IVUS after OAS high speed 3回追加

 IVUS imaging after high speed 3回追加

a,b,cの十分な石灰化のsanding。
High riskのbias所見へと変わっていったdの部位に関してはpinpoint OASを行うことでinjuryなく治療できた。
Cutting + DCBの方針に。

POBA wolverine 2.5mm

IVUS after POBA

IVUS imaging after POBA

OASによる石灰化部位は良好なsandingができており、POBAを行うことで石灰化にcracksを認めたため予定通りDCBに。
手前のlipid plaqueを含む病変はステント留置。

DCB 2,5*20mm/ Stent 3.0*24mm

責任病変にはDCB、手前のlipidな部位にはステントを留置

Final

良好な拡張を得て終了した。

OASを行うたびに徐々に心筋側側にwire bias変化をきたし、石灰化病変部に関してはそれが良い変化となっているが、distal reference (d) に関してはinjury riskの高いbias変化となっていった。

Pre

OAS low3

OAS high3

OAS high3

Cutting2.5mm


考 察

OASは右冠動脈の末梢病変でもGlide Assistで容易にdeliverできた。

OASでsandingを繰り返すことでwire biasは大きく変化することがある。

その変化は良好な変化のこともあれば危険な変化のこともある。

本症例は石灰化病変部に関してはsandingを行うことで石灰化内に食い込み、良好なbias変化をきたした。しかし、その一方でwire biasが心筋側側にかかることでdistal referenceで健常側への危険なbias変化をきたした。

OASの後、繰り返しIVUSを行うことでwire bias変化を捉えることができる。またIVUSマーキングすることで、ピンポイントに削りたいところだけを安全に削ることができる。